環境省はこのほど、第10回大気汚染に関する日中韓三カ国政策対話をオンラインで開催し、3ヵ国の大気環境管理の政策等について情報交換するとともに、今後の取組について議論した。
政策対話に先立って開催されたワーキンググループ会合では、「オゾンとPM2.5の相乗的な管理技術に関する最新の研究」をテーマに、3ヵ国の専門家間で情報共有・意見交換が行われ、3ヵ国共通の課題として、オゾンとPM2.5の関係のさらなる研究、オゾンの発生に影響する要因の究明、対策・措置が挙げられ、政策対話で報告された。
政策対話では、現在の大気環境管理の政策について、3ヵ国間で情報共有・意見交換を行い、日本からは、オゾンを中心とする光化学オキシダントに焦点を当て、大気環境の現状と管理の政策について発表した。
また、韓国からは、大気環境改善のための第3次総合計画を中心に、大気環境の現状と政策の方向性について、中国からは、大気汚染の防止と管理の現状について、それぞれ発表があり、3ヵ国共通の課題として、オゾンとその前駆物質である揮発性有機化合物(VOC)と窒素酸化物(NOx)との相関関係や、オゾン対策について意見交換した。
今後の取組について、日本からは、同じ東アジア地域において課題を共有する3ヵ国間で、各国の越境輸送や、光化学オキシダント等についての情報共有をさらに促進することを提案し、連携強化について共通の認識を得た。
また、東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)等の他の国際枠組みを通じて、会合の成果を3カ国以外にも共有(3+X)するための具体的な方法等を決めることを提案した。
この他、韓国から、大気環境モニタリングのための衛星の活用に関する連携について提案があった。