2017年11月1日 3つの支援策を実施 ふるさと納税の更なる活用、総務省

総務省は27日、ふるさと納税のさらなる活用を推進するため、新たに地方団体の取組を後押しする3つの支援策(ふるさと起業家支援プロジェクト、ふるさと移住交流促進プロジェクト、優良事例集の作成による横展開)を実施することを発表した。

ふるさと納税は、地方団体が自ら財源を確保し、地域の活性化に向けた様々な政策を実現する手段として重要な役割を果たす制度。

同制度の更なる活用に向けて、①ふるさと納税の使い道を地域の実情に応じて工夫して、事業の趣旨や内容、成果をできる限り明確化、②ふるさと納税をしていただいた方との継続的なつながりの視点から支援策を行うこととした。

 

ふるさと起業家支援プロジェクト

総務省による支援策のうち、ふるさと起業家支援プロジェクトは、①地方団体による地域の企業支援を促すとともに、ふるさと納税の仕組みを活用して地域の外から資金を調達することによって地域経済の好循環の拡大を図る、②ふるさと納税を活用する事業の内容を具体的に明示して、ふるさと納税を募集することを通じ、寄附文化の醸成を図ることを目的とするもの。

地方団体は、クラウドファンディング型ふるさと納税を活用し、地域課題の解決に資する事業を立ち上げる起業家に対し、事業に共感する者からふるさと納税を募り、補助を行う。

起業家は、寄附者を「ふるさと未来投資家」として位置付け、支援先の事業に継続して関心を持ってもらうための工夫を行う。具体的には、ふるさと納税の趣旨に沿った範囲内で、定期的な事業報告を行うほか、自社製品の試供品等の送付、事業所見学への招待、企業が成功した際の新製品の贈呈等が考えられる。

総務省は、起業家の事業立ち上げの初期投資に要する経費について、地方団体がふるさと納税を財源に補助する金額を超えない範囲で行う補助等に対して特別交付税措置によって支援する。

 

ふるさと移住交流促進プロジェクト

ふるさと移住交流促進プロジェクトは、①過疎地域等をはじめとする地方圏では、著しい高齢化や人口流出に伴い、地域づくりの担い手不足の課題に直面しており、ふるさと納税の仕組みを活用して移住交流を推進。②ふるさと納税を活用する事業の内容を具体的に明示して、ふるさと納税を募集することを通じて、寄附文化の醸成を図ることを目的とするもの。

地方団体は、クラウドファンディング型ふるさと納税を活用し、事業に共感する者からふるさと納税を募り、移住交流促進事業を実施。

寄附者は移住などに一定の関心を持っている者であると考えられるため、地方団体は、寄附者を「ふるさと未来投資家」として位置付け、ふるさと納税をきっかけとした継続的なつながりを持つ取組を行うとともに、さらに寄附者をはじめとした移住希望者に対して移住・定住対策事業を展開する。

総務省は、地方公共団体の移住・定住対策の取組に対する特別交付税措置等により支援を行う。


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