2016年4月14日 「医療・福祉はうまくいっている」 過去最高の約3割が回答 内閣府調査

内閣府は9日、「社会意識に関する世論調査」の結果を公表した。

それによると、今の状況をみて良い方向に向かっていると思う分野では、「医療・福祉」が29.2%で相対的に多かった。比較可能な1998年以降で最高となっている。このほか、「現在の社会に全体として満足しているか」と尋ねたところ、「満足」を選んだ人が62.0%にのぼっていた。

調査は今年1月から2月にかけて実施。全国の20歳以上の男女1万人が対象で、58.8%にあたる5877人から有効な回答を得たという。

結果によると、「日本で良い方向に向かっている分野は何か」という質問に対しては、「医療・福祉(29.2%)」、「科学技術(29.1%)」、「治安(19.8%)」、「防災(19.1%)」などの答えが多かった。「医療・福祉」とした人を年齢別にみると、70歳以上が35.2%で最も多くなっている。「悪い方向に向かっている分野」では、「国の財政」が38.0%で最多。「医療・福祉」は14.2%だった。

「全体として社会に満足している」との回答には、年齢が下がるに連れて減っていく傾向がみられた。70歳以上が67.2%で最も多く、20代が59.8%で最も少ない。満足していない点では、「経済的なゆとりと見通しが持てない(44.4%)」、「若者が自立を目指しにくい(37.1%)」、「子育てしにくい(28.5%)」などが目立っていた。

 

■「全体より個々の利益」が過去最多

調査ではこのほか、「国民全体の利益より個々の利益を大切にすべき」と答えた人が33.9%となり、比べられる1991年以降で最高になったとも報告されている。「個々の利益より国民全体の利益を大切にすべき」は48.0%だった。「社会の一員として何か役に立ちたいと思っているか」との問いには、65.0%が「思っている」と回答。「あまり思っていない」は32.4%となっていた。

wadai20160414
良い方向に向かっている分野(複数回答、上位10項目)


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