2024年6月20日 「配置ガチャ」若者の7割が心配 「退職代行サービス」は3割が使用に前向き

日本財団が17歳から19歳のハイティーンを対象に行った意識調査によると、就職を予定している若者の約7割が、就職後に自分の配属先が自分の意識と関係なく決まる〝配置ガチャ〟を心配していることが明らかとなった。会社を辞める意向を、本人に代わって所属企業に伝える退職代行サービスは、約3割が使用することに前向きな意思を表明。同サービスを利用するのは、そうせざるを得ない環境に従業員を追い込んだ企業側に責任があるとの回答が約7割を占めた。

就職の際、配属先の勤務地や部署などが自分の思いどおりになるかどうかわからない状態を表現した俗語である〝配置ガチャ〟。調査によると、就職を予定している学生の約6割は〝配置ガチャ〟という言葉を「知っている」と回答した。また、約7割は「配置ガチャが心配」と答えている。

また、就職して配属後、どのようなことが自分の希望と異なっていたら不安・不満を感じるか聞いたところ、男性は「雰囲気・人間関係」「労働時間」「処遇・福利厚生」の順に多かった。女性は「雰囲気・人間関係」「労働時間」「日々の業務内容」がトップ3となった。

このほか、勤務地や育成・研修制度、部署といったことも一定程度の若者が気にしていることも明らかとなった。

就職して配属後、自分の希望と異なる事項があった際の対応としては、「希望と違ってもなるべく頑張って働く」との回答が多く、全体の約7割を占めた。次点回答は「転職する」で、約2割の若者が答えた。

調査では、自身に代わって会社を辞める意思などを伝えてくれる「退職代行サービス」の認知度や利用意向に関しても、若者の考えを聞いた。就職予定のある学生と働いている若者の約7割は、退職代行サービスを「知っていた」と回答。また、約3割は「使ってみたい」とした。

退職代行サービスの要否に関しては、「世の中にとって必要なサービスだと思う」と回答したのは約5割。「本人が直接退職意向を伝えるべきで、世の中には必要のないサービスだと思う」は約1割。

退職代行サービスの利用者が増加している背景としては、「従業員を代行サービスを利用せざるを得ない環境に置いた企業側に説明がある」が約7割を占めた。従業員側の責任としたのは約3割という結果となった。

 

「皇室に関心」は44% 宮内庁インスタは、知名度まだまだ

また、今回の調査では、皇室に関する意識調査も実施した。安定的な皇位継承策が議論されていることから、調査対象としたもので、全体の44%が「関心がある」「どちらかといえば関心がある」とした。皇室に対する親しみに関しても、47%が「持っている」と答えた。

皇室関連情報への接触では、皇室の方々の公務の様子を伝えるテレビの報道番組・ワイドショーが60%を超えた。「皇室に関心がない」と答えた若者(56%)に、どのような取り組みがあれば関心が高まると思うか尋ねたところ、「自身の年齢が近い皇室の方々」、あるいは「天皇皇后両陛下」によるSNSでの発信が上位を占めた。

宮内庁が今年4月に始めたインスタグラムによる情報発信に関しては、始まって間もないこともあってか、7割弱が「知らなかった」と答えた。知っていてフォローしている若者は調査時点(5月17~18日)で5%弱に留まっている。


株式会社官庁通信社
〒101-0041 東京都千代田区神田須田町2-13-14
--総務部--TEL 03-3251-5751 FAX 03-3251-5753
--編集部--TEL 03-3251-5755 FAX 03-3251-5754

Copyright 株式会社官庁通信社 All Rights Reserved.