2022年11月22日 【北里大・慶応大】ウェアラブルデバイスでふらつきを測定 日々の体調変化の見える化による医療・ヘルスケア

北里大学医学部の藤岡正人教授(分子遺伝学、耳鼻咽喉科・頭頸部外科)と慶應義塾大学医学部の山野邉義晴氏(耳鼻咽喉科学、大学院医学研究科博士課程)らの研究グループは、加速度センサを内蔵したイヤホン型ウェアラブルデバイスで頭部運動を追跡するシステムを考案し、基礎研究を行った。

メニエール病や更年期障害、起立性低血圧など、変動するふらつきやめまいを引き起こす病気は多岐にわたるが、その多くは日常生活で生じるもの。

この研究成果では、これまで医療機関でしか検査できなかった平衡機能を病院外や自宅で計測することで、日々のふらつき症状の変化を定量的に評価できる可能性が示された。この成果を活用することで、平衡機能障害を呈する疾患の診断や経過観察に役立つとともに、日常生活に隠れる〝体調〟の変動をユーザーが自ら理解する、いわゆる〝ヘルスケア〟領域で、同システムが幅広く役立つものと期待される。

今後は、遠隔医療・診療やヘルスケア領域での社会実装を目指して臨床応用研究を行うとともに、変動性内耳障害(難聴・めまい)に対する臨床試験・治験でのめまい症状の評価に活用する。


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