2022年10月26日 【日本財団】日本初、日本の浅海域約90%を航空測量&地図化する『海の地図 PROJECT』始動 海難事故防止、ブルーカーボン促進、防災対策等へ活用に期待

日本財団と日本⽔路協会は、日本初の取組となる日本全国の海岸につづく浅海域(⽔深0〜20㍍)の90%を航空測量し、地図化する『海の地図 PROJECT』を開始する。省庁や⾏政の複雑な管理・所管体制もあり、わが国海岸線のうち、浅海域の詳細な海底地形情報は約2%弱しか把握されておらず、水難事故、防災、ブルーカーボン、生態系の把握や保全など、さまざまな分野の研究・技術の向上を停滞させていた。そこで海の諸問題解決に取り組む⽇本財団が、⽇本水路協会と協働でプロジェクトを始動。⽇本水路協会が、これまで詳細な地形情報が把握されていなかった浅海域で、⽇本初の試みとして全国的な航空測量(ALB)を⾏い、10年間で⽇本の総海岸線約3万5000㌔㍍の約90%の「海の地図」の整備を目指すもの。⽇本財団は、⻑年取り組んでいる次世代に豊かな海を引き継ぐための基盤づくり・人材育成に向け、プロジェクトで作成した「海の地図」を活用し、子どもなどに対する海への興味喚起や理解促進を目的とした取組を実施する。予算規模は10年間で200億円の予定。

同プロジェクトで⾏う航空測量はALB(Airbone LiDAR Bathymetry)と呼ばれ、上空から近赤外および緑色のレーザを発射し、海水の透明度が⾼い場所では水深20㍍程度までの地形を計測することができる手法。航空測量では船で測量が困難な浅い場所から陸上までシームレスなデータを取得できるとともに、効率的かつ広域に極めて詳細な地形データを取得できることが特徴となっている。


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