2022年7月4日 2020年度食品ロス量推計値を公表 推計を開始した2012年度以来最少に

農林水産省と環境省は、2020年度の食品ロス量の推計値を公表した。

それによると、2020年度の食品ロス量は522万トンとなり、前年度より48万トン(8%)減少している。このうち、食品関連事業者から発生する事業系食品ロス量は275万トンで、前年度比で34万トン(11%)減少している。一般家庭から発生する家庭系食品ロス量は247万トンで、前年度と比べて14万トン(5%)減少している。

食品ロス量、事業系食品ロス量は、いずれも食品ロス量の推計を開始した2012年度以降最少となった。

今回の結果等を踏まえ、農林水産省では、今後も事業者や消費者、地方公共団体、関係省庁と連携し、より一層の食品ロス削減のための取組を進めていくとしている。

 

食品ロスの削減の取組を推進

「食品ロス」とは、本来食べられるにも関わらず捨てられている食品。

農林水産省と環境省では、食品ロス削減の取組の進展に活かすため、食品ロス量の推計を行い、公表している。

また、2015年9月に国際連合で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で定められている「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」のターゲットの一つにも、2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人あたりの食品廃棄物を半減させることが盛り込まれるなど、近年、国際的な食品ロス削減の機運が高まっている。

日本でも、食品ロス削減の取組を「国民運動」として推進するため、2019年に食品ロス削減推進法が施行され、2020年3月には「食品ロスの削減に関する基本的な方針」が閣議決定された。

さらに、食品ロス量については、2019年7月に公表された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)」の基本方針で、食品関連事業者から発生する事業系食品ロスを、2000年度比で2030年度までに半減させる目標を設定している。一般家庭から発生する家庭系食品ロスについても、「第四次循環型社会形成推進基本計画」で同様の目標が設定されている。

 

農林水産省プレスリリースより


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