2021年12月16日 【京大】アートイノベとデジタル捺染技術を融合 エプソンと新たな価値創造目指し共同研究

 

 

京都大学大学院総合生存学館アートイノベーション産学共同講座と、セイコーエプソン㈱(本社:長野県諏訪市、以下 エプソン)は、12月14日に土佐教授がこれまで推進してきた「アートイノベーション」とエプソンのデジタル捺染技術を融合させて新たなインクジェット技術の価値創造を目指すための共同研究を開始した。

アートとデジタル捺染技術を融合した〝アートをまとう〟のコンセプトのもと、デジタル捺染の特長を生かした方法で、映像アートを布地に安定的に、かつ高画質に再現。アーティスト個人がオリジナルデザインの服飾品を、必要な量だけ生産、販売できるビジネスモデルの実現を目指す。

エプソンはスクリーン等による従来の生地へのプリント方法(アナログ捺染)に対して、デジタル化されたイメージを高画質、高精度に直接布地へプリント、転写するデジタル捺染の技術を有している。

エプソンのデジタル捺染技術は、精細なグラデーションや微妙な色調の再現が可能で、刷版を必要としないため小ロット短納期の生産に適している。さらに、水やインク、化学物質の使用量を大きく削減し環境負荷を低減する。

両者はこれまで土佐教授のアートの代表作である「サウンドオブいけばな」やその他のアート作品をデジタル捺染により服飾品という形にするアートファッションの試作品を制作してきた。

今後は、これまでの試作品を通じてさらなるデザインと品質の向上を図るとともに、ECサイトでこれらの作品の販売を予定している。服飾品の意匠性を芸術領域まで高める制作、ECサイトでの販売活動から得られるノウハウをもとに、デジタル捺染技術による分散印刷、消費地生産、小ロット、短納期、在庫削減、パーソナライゼーションを実現し、アーティスト個人でもオリジナルデザインの服飾品を、必要な量だけ生産、販売できるビジネスモデルの社会実装を通し、以下の実現を目指す。

◎デジタル捺染を広く世界に浸透させ、環境負荷の少ない持続可能な社会の実現に貢献する

◎アートとファッションを融合させた新しい表現で、こころを豊かにする生活空間を彩る

◎次の世代をけん引するリーダー、学生たちと共に考え、共に行動し、未来を担う人々を支援する


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