2021年5月27日 【文化庁】「お米を毎日食べる」22年で約3割減

和食の主食として重要な位置づけにある「ごはん」であるが、〝お米を1日に一度は食べないと気がすまない〟とする人は、2020年は42・8%で、71・4%であった1992年と比べると、28・6%減少したことが、文化庁の調査で明らかとなった。

「和風の料理が好きだ」とする人も65・8%(1998年)から45・3%(2020年)と20%以上減った。実際に、みそ汁、野菜の煮物、漬物、酢の物など、家庭でも日常的に食べられている和食の中心的なメニューを「好きな料理」に挙げる人は継続的に減少しており、一方で、カレーライスやとんかつなど日本で発展した洋食を挙げる人は増加傾向にある。

日本の「食文化」継承への国民の意識は高いが、その一方で、和食への嗜好は低下していることが浮き彫りとなった。

一方で、「寿司」「そば・うどん」を〝好きな料理〟に挙げる人は多く、またその比率は1998年以降概ね横ばいで、大きな変化はみられなかった。これらの料理は家庭でも調理されるほか、外食としても高級店から庶民的な店まで多様な展開がみられる。日本人にとって親しみある料理として定着していることがわかった。

「わが家の伝統料理がある」2割下回る

また、「伝統料理など、地域や家庭で受け継がれてきた料理や味、箸づかいなどの食べ方・作法を受け継いでいる」とする人は全体の7割近くであった。経年比較できる2016年調査以降、概ね上昇傾向にある。

一方で、「母親や祖母・姑などから伝わった『わが家の伝統料理』がある」とする比率は、1998年の25・0%から横ばい・微減傾向が続き、2018年には18・5%と、全体の2割を下回った。

食事の作法については、「『いただきます』と『ごちそうさま』は必ずいう」人は全体の6割近くで、1998年から2020年まで変化はあまりみられなかった。

「見た目の美しさ」も和食の特性のひとつであるが、家庭料理において「食器や盛りつけなどに気をつかって、食事の雰囲気を大切にしている方だ」とする人は1998年と比べて2020年は10%近く減少した。


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