介護職で組織する労働組合「日本介護クラフトユニオン(NCCU)」は2日、新型コロナウイルスのPCR検査に関する緊急アンケートの結果を公表した。
それによると、施設・事業所で働く全員がPCR検査を受けることについて、83.7%がメンタル面の負荷の軽減に有効だと答えている。
コロナ禍でメンタル面の負荷を感じているか聞いたところ、97.1%が「感じている」と回答。その理由(複数回答)では、「もし自分がウイルスを媒介してしまったら…と不安に思う(88.3%)」、「介護職は一般以上に生活の様々な自制・自粛が必要だから(72.3%)」、「自分自身が感染してしまうかもしれないから(55.4%)」などが目立っていた。
この緊急アンケートは8月26日から30日にかけて行われたもの。NCCUの組合員992人の答えを集計したという。
政府は8月28日の新型コロナウイルス対策本部で、今後の新たな取り組み方針を策定。高齢者や基礎疾患を持つ人への感染を防ぐため、施設・事業所の利用者、職員全員を対象として定期的に検査を行う考えを打ち出していた。
アンケート結果によるとこうした施策は支持されている。「全職員がPCR検査を受けられた方がいい」との回答は87.5%にのぼっていた。
NCCUはこれらを踏まえ、「全職員のPCR検査はメンタル面の負荷を軽減させるためにも極めて有効」と指摘。「クラスター発生防止はもちろん、介護職は安心してサービスを提供でき、利用者も必要なサービスを安心して継続利用できる」とし、全国的な検査体制の確保、全額公費による検査の実施を求めている。