2021年3月11日 コロナ早期発見の一助に  順大教授らが簡易嗅覚確認キット開発

 順天堂大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科学講座の池田勝久主任教授の研究グループは、新型コロナウイルス感染症の早期診断に役立つ「簡易嗅覚確認キット」を開発した。第一薬品産業㈱と共同で完成させたもので、今年4月中旬頃販売開始予定。

 新型コロナウイルス感染症では、もののニオイがわからなくなる嗅覚障害が、発熱や咳などの症状が出る前やPCR検査で陽性が判明するよりも前に出現することがわかっている。一方で、軽度の嗅覚障害は自覚されにくいことから、客観的な嗅覚検査を行い嗅覚障害の早期診断につなげることが、無症状感染者を発見するうえでも重要となっている。

 池田主任教授らが今回開発した簡易嗅覚確認キットは、ニオイの種類を決定するにあたり、嗅覚だけを刺激するニオイ物質を選択。1キットで複数回、数カ月にわたって利用できるようにした。

 検温のような日々のスクリーニングによって早期に嗅覚の異常に気付き、PCR検査や自己隔離の目安とすることで、新型コロナウイルス感染症の早期診断や無症状感染者の発見につながることが期待される。


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