2023年2月13日 【筑波大】NECと世界初開発 顔映像から浮腫の度合いを測定技術

筑波大学とNEC(本社:東京都港区)は、疾患や体調の変化などにより皮膚組織に水分がたまる症状である浮腫(むくみ)の度合いを、AIを活用して顔映像から推定する技術を開発した。このようにAIを活用して顔映像から浮腫を推定する技術の開発は世界初となる。

浮腫は、腎疾患や心疾患、肝疾患などさまざまな原因で生じるが、患者数は透析34万人、心不全120万人と推定されている。

浮腫の状態を日常的に確認する技術は、原因となる疾患の状態の変化を把握し、慢性期の悪化防止や早期発見につながるため、実現が期待されている。

従来、透析患者は浮腫の簡易計測手段として体重計を用いている。今回開発した透析患者の顔映像から浮腫の度合いを推定する技術を検証した結果、従来の体重測定による計測を代替する精度であることを確認した。

この技術は、スマートフォンやタブレット端末のカメラで撮影した顔映像で推定できるため、外出先や車椅子の利用者でも負荷なく利用できる。さらに、場所や環境の制限を受けずにデータを取得できるため、食事や排泄による浮腫度合いの経時変化の分析などが可能となる。

筑波大とNECは今後も連携し、この技術の向上のためのさらなるデータ集積を図るとともに、医療介護・ヘルスケア分野での具体的応用に関して探索する方針。NECでは、2024年度の実用化を目指している。


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