2022年4月18日 【東京工科大】半球状のスクリーン技術応⽤した運転シミュレーターを共同開発

□ポイント□

〇幅5.2㍍の半球体スクリーン装置使用

〇一般道の交通事故防止など交通テックとして社会実装

〇プロレーシングドライバーの選手育成にも活用

 

東京⼯科⼤学デザイン学部⽥村吾郎准教授らの研究チームは、群⾺県前橋市が産学連携で⾏っている同市のデジタルツイン(3次元デジタル空間)を活⽤した交通事故削減の実証研究に協⼒している。

この研究では、⽥村准教授らが開発した幅5.2㍍の半球体スクリーン装置「Sphere 5.2」を運⽤するワンダービジョン社とレーシングチーム「トムス」が共同開発した没⼊型運転シミュレーターと、前橋市のデジタルツイン環境を組み合わせたシステムを構築。連携各者の共同のもと、これを同市⺠らに体験してもらい、ドライビングの評価とともに運転者の脳波、⼼拍電位、眼球電位などのバイタルデータを取得。これらデータや同シミュレーターのデータロガー解析などをもとに、交通事故の原因となる要因の究明や対策に繋げる取り組み。

今年1⽉から3⽉にかけて、内閣府の実証事業として⾏われた同シミュレーターシステムのテストや、バイタルデータ取得の実験、前橋市庁舎で実施された実証実験には、⽥村准教授と研究科学⽣ら3名が協⼒した。今後は、⼀般道の交通事故防⽌といった交通テックとしての社会実装を⽬指す。また、プロのレーシングドライバーの脳波解析により、トレーニングの効率化や選⼿育成に活⽤する取り組みも進める予定。

■半球体スクリーン技術「Sphere(スフィア) 5.2」 幅5.2m、⾼さ3.4m、奥⾏き2.6mの半球状スクリーンに4Kや8Kの映像を映すことで、スクリーン中⼼付近で90〜95%という⾼い視野カバー率を実現。ヘッドマウントディスプレイなどのデバイスを必要とせず⼈間の空間認知のメカニズムと極めて近いリアルな視覚体験をもたらす。映像とリンクしたモーションベース、送⾵装置、⽴体⾳響装置などを組み合わせることで、五感を刺激する特別な体験を提供する。

また、最短約4時間で組み⽴て・分解が可能なパッケージにより、都市部から離島まで⾼い可搬性を実現している。2017年に開発され、WONDER VISION TECHNO LABORATORY(株)によって運⽤されており、製品やサービスのプロモーション、マーケティング、⾃動⾞や航空機などの運転訓練シミュレーション、医療、スポーツ、芸術など幅広い分野での活⽤が進んでいる。


株式会社官庁通信社
〒101-0041 東京都千代田区神田須田町2-13-14
--総務部--TEL 03-3251-5751 FAX 03-3251-5753
--編集部--TEL 03-3251-5755 FAX 03-3251-5754

Copyright 株式会社官庁通信社 All Rights Reserved.