2021年9月24日 【岡山大病院】モデルナワクチン副反応、約9割が「発熱」

岡山大学では、同大での大学拠点接種で行われた新型コロナウイルス感染症ワクチン(武田/モデルナ社)の副反応調査結果を公表した。1回目、2回目それぞれの接種後に副反応を調べたが、2回目接種後は局所反応として「接種局所の痛み」が90.0%、「腫張」が55.3%に出現。遅延性皮膚反応とみられる接種後7日目前後での局所の腫張や発赤は、ほとんど認められなかった。1回目接種と比較して、2回目接種の方が全身反応の出現頻度が高く、筋肉痛が64.4%、倦怠感が84.2%、頭痛が74.7%。「37.5度以上の発熱」は88.0%で現れた。

岡山大では、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種に関して、市民らへ正確な情報提供を行うことを目的に、大学拠点接種として学内で行われた武田/モデルナ社新型コロナワクチンの副反応調査を実施。岡山大教職員と学生の合計7205名が副反応調査に回答した。

2回目接種後は、局所反応として、接種局所の痛みが90.0%、腫脹が55.3%に出現。遅延性皮膚反応(COVIDアーム)とみられる接種後7日目前後での局所の腫脹や発赤は、1回目接種後に2~3%前後に出現したが、2回目接種後にはほとんど認められなかった。

2回目接種では、1回目と比較して全身反応の出現頻度が高く、筋肉痛が64.4%、倦怠感が84.2%、頭痛が74.7%、37.5度以上の発熱は88.0%で出現。若い世代で発熱の出現頻度が高い傾向で、40代以下では90%前後に発熱が現われた。一方で、60代以上でも75.4%に発熱が確認された。

女性では男性に比べて副反応が若干高い傾向(例:発熱で約2%差)を示した。妊娠や基礎疾患があることで、副反応出現頻度が高まる傾向にはなく、アレルギー歴があっても微増程度。また、武田/モデルナ社ワクチンの副反応出現割合は、岡山県内の5病院で実施したファイザーワクチンの接種後副反応調査結果よりも高く、若い世代(20歳代以下)で比較しても、同様の傾向がみられた。

厚労省の研究班でも副反応調査が行われているが、対象者は男性数が多く幅広い年代にわたっている自衛隊職員が対象。今回の調査を中心的に進めてきた同大の頼藤教授は「今回の調査の対象は男女半々で、若者が多く含まれているため、厚生労働省の研究班の知見と相補的に働くと思われる」としている。


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