2021年5月21日 【名城大】自動運転向けリスクアセスに貢献 シミュレータ技術を開発

名城大学理工学部メカトロニクス工学科目黒淳一准教授の研究グループは、名古屋大、㈱ティアフォー、㈱マップフォー、アイサンテクノロジー㈱と共同で、自動運転に必要な情報を仮想的に生成が可能なシミュレータ技術を開発した。開発したシミュレータでは自動運転に必要なセンサ情報を仮想的に生成することができ、自動走行前のリスクアセスメントに活用することが可能。この技術は損害保険ジャパン㈱、アイサンテクノロジー㈱、㈱ティアフォーが開発を行った「自動運転向けデジタルリスクアセスメント」に活用されている。

開発を行ったシミュレータでは、自動運転に活用されている高精度地図を活用することで、実際の走行環境を仮想的に復元することができる。併せて光を用いたリモートセンシング技術の一つであるLiDARをはじめとしたセンサ情報を、実環境で想定される誤差を含めた状態で生成・模擬することができるため、実際の走行時に起こりうる危険性を、事前に検討をすることが可能となる。

どのような影響が自動運転に発生するか事前評価

さらに、広く自動運転で活用されている自動運転ソフトウェア「Autoware」とも連動しながら、センサの性能・設置位置を変化させたり,渋滞を始めとした走行環境の変化も模擬したりすることで、どのような影響が自動運転に発生するかを事前評価することができる。

さらに、計測車両であるMMS(Mobile Mapping System)で収集されたデータとも連動して利用をすることもでき、従来の自動運転に用いられている地図情報があれば、開発したシミュレータの利用が可能となる。開発した技術を用いることで、自動運転技術の安全性を事前に考慮することが可能となり、安心・安全な自動運転走行に大きく貢献をすることができる。研究グループでは、今後も開発を続けることで自動運転の安全な運用に貢献することを目指す予定。


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