2024年2月20日 脱炭素型の都市づくりを促進 「脱炭素都市づくり大賞」の受賞事業を決定

国土交通省は13日、2030年ネットゼロを目指す優れた脱炭素型の都市の開発事業を表彰し、脱炭素型の都市づくりを促進することを目的として、環境省と共同で創設し、募集を行った「脱炭素都市づくり大賞」について、受賞事業が決定したことを発表した。第1回目となる今回は、有識者で構成する審査委員会での審査を経て、まちづくりGXを推進する特に優れた事業として「麻布台ヒルズ」を国土交通大臣賞に決定した。また、環境省で環境大臣賞を決定するとともに、併せて、審査委員会(委員長:村木美貴千葉大学大学院工学研究院教授)として特別賞4件を選定した。表彰式は2月28日に時事通信ホールで開催する。

近年の気候変動の影響により、世界各地で自然災害が激甚化・頻発化するなど、温暖化対策は地球規模で喫緊の課題となっている。2050年ネットゼロの国際公約の達成に向けて、世界の温室効果ガス排出量の7割、エネルギー需要の6割を占める都市の脱炭素移行は不可欠となっている。また、都市部において、ネットゼロに加え、生物多様性の確保やWell‐beingの向上などの観点から、都市の緑地の質・量両面での確保の重要性も高まっている。

国土交通大臣賞に選ばれた麻布台ヒルズ(申請者:森ビル株式会社)は、周辺にホテルや大使館が多く集まる、グローバルで文化的にも豊かなエリアにおいて、オフィス・レジデンス・商業施設・マーケット・ホテル・ギャラリー・医療施設などの多様な都市機能が集積した再開発事業。(2023年11月開業)

事業地内のビルは高い省エネ性能を有していると共に、民間で国内初となる都市部の下水熱利用も含めたエネルギーネットワークを形成し、気象予報や運転実績データからAIによる負荷予測に合わせた最適な運転計画により電気・熱を事業地内の複数ビルに供給することで、エネルギーの面的利用によるエネルギー利用の効率化の取組を行っている。

また、自治体計画に沿ったエコロジカルネットワークを構想し、民有地として2ヘクタールを超える緑化空間を整備する中で、在来植物を多く使用するとともに、果樹園・菜園など、体験やコミュニケーションの場を設けており、極めて良質な都市の緑地の創出の取組を行っている。

これらの観点から、総合的に特に優れた取組であるとして高く評価された。

 

国土交通大臣賞以外の受賞事業は次のとおり。

【環境大臣賞】
・イオンモール豊川(イオンモール株式会社、他2者)

【特別賞】
・グラングリーン大阪(三菱地所株式会社、他10者)

・東京ポートシティ竹芝(東急不動産株式会社、他1者)

・日本橋室町三井タワー(三井不動産株式会社)

・小諸市中心拠点コンパクトシティプロジェクト(長野県厚生農業協同組合連合会浅間南麓こもろ医療センター、他6者)


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