2021年7月6日 未来館、17日から「超人たちの人体」 ウサインボルトのパフォーマンスなどを体験

日本科学未来館(未来館、浅川智恵子館長)は、世界の頂点を極めたアスリートたちの人体の驚きの仕組みや美しさ、さらに人々の体のさらなる可能性を肌で感じることができる展覧会として、特別企画「超人たちの人体」を7月17日(土)から9月5日(日)に開催する。

驚異の身体能力で、不可能とも思われてきたさまざまなスポーツの記録を塗り替え、世界の頂点を極めたアスリートたち。同展では、ウサイン・ボルト(ジャマイカ・陸上)やタチアナ・マクファーデン(アメリカ・パラ陸上)、ケレブ・ドレセル(アメリカ・競泳)といったトップアスリートたちの体内を磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影し、筋肉や脳をこれまでにない高精細映像で可視化する。

来場者は、ボルトの等身大MRIプロジェクションや水中カメラでとらえたドレセルの幅約14メートルの大型映像など、超人たちの卓越したパフォーマンスと肉体美、その裏に隠された驚きの身体的特徴を体感。さらに、筋力、ジャンプ力の測定や、競技用車いすを使った100メートル走行疑似体験など、実際に体を動かす体験を通じて、超人たちと私たち自身に秘められた可能性に触れる。

このうちウサインボルトは、背中が曲がる側わん症という持病を抱えながら、100メートルを9秒58で走るという前人未踏の記録を打ち立てた奇跡の身体を再現。来場者が自分の脚とボルトの脚を比較。世界記録を打ち出した100メートル走での歩幅の再現などで、ボルトの体格やパフォーマンスを実感することができる。

 タチアナ・マクファーデンは、競技用車いすでマクファーデンのスピードに挑戦する。上半身全ての力を車輪にかけてこぐことで最高層度40キロを出すマクファーデン。会場では競技用車いすに試乗し、100メートルの疑似走行体験ができるコーナーを設置。100メートルを16.13秒で走るマクファーデンのスピードを体感する。

ドンセルは、競泳バタフライ100メートルの世界記録を10年ぶりに塗り替えた。圧倒的なスピードと美しさを兼ね備えたその泳ぎは、金抜くだけでなく、特徴的な呼吸機能の働きによって実現している。ラスト15メートル、ドレセルは一度も息継ぎせず、他の選手を引き離した。

 展示では、芸術作品を作るかのように泳ぐオレセルの驚異のボディコントロールによるアイナミックな姿を水中カメラでとらえ、幅およそ14メートルの大型映像で公開している。

未来館では、「自分も超人なのかもしれない…。私たちの体の中に眠る驚異の能力を会場で解き明かしましょう」と来場を呼び掛けている。

また、同展覧会の連動企画として、7月22日から8月8日、早稲田大学スポーツ科学学術院の川上泰雄研究室とともに、市民参加型の公開研究プロジェクト「発見!きみたちのからだ」を開催する。

運動能力の基礎がつくられる3歳から12歳の子どもを対象に、研究機器を使って精密に身体・体力を測定。参加者の体に眠る可能性を探りながら、そのデータを次世代の運動能力開発に生かそうというもの。体を動かし、楽しみながら、未来に向けた研究に参加する。


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