2021年10月18日 日常の運転と認知機能の関係性 浜松医大がスズキと浜松市で実証事業 安全に長く運転を続けられる社会の実現を

浜松医科大学では、スズキ(株)、静岡県浜松市と協働し、「高齢ドライバーにおける日常の運転行動特性と認知機能の関係性:前向きコホート研究」を開始する。今年10月から2024年6月の間、60歳以上75歳以下で、日常的に自家用車を運転する心身健康な市民200名を対象に実証事業を実施する。

浜松市は、市民の疾病・介護予防や健康増進につながる社会実証事業を実施する官民連携組織として『浜松ウエルネス・ラボ』を昨年4月に設置。この実証事業は、同ラボの取組の一環として実施するもの。

自動車の運転は、多くの人々にとって必要不可欠な日常的行動。適切に自動車を運転するためには、注意力や記憶力などさまざまな認知機能が必要になるが、加齢に伴い、こうした機能が低下することは一般的に広く知られている。

また、ドライビングシミュレータなどを用いた研究では、運転行動と認知機能の低下の関連も示唆されている。しかしながら、認知機能の低下が日常の運転行動にどのような影響を与えるかはあまりわかっていない。

 

■ 運転の変化から認知力低下発見へ

今回の実証事業では、運転データと認知機能検査の関係を分析することにより、日常の運転行動のどのような側面が、認知機能の低下と関係するかを明らかにする。この研究の成果は、将来的に運転行動の変化から認知機能の低下を早期に発見する技術の開発につながる可能性がある。

実証事業への参加に同意した人には、事前に認知機能検査(MMSE)や、脳の健康度チェック「のうKNOW」と、自動車の運転に関するアンケートへの記入を行ってもらう。その後配布する運転データ取得用の専用デバイスを自家用車のアクセサリーソケットに取り付け、普段どおり運転。3ヵ月後、アンケートを実施して終了となる。


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