2017年5月12日 新型がん治療薬副作用対策を共有 九大病院が医師専用コミュニティサイト「メドピア」と

豊富な症例による最新ナレッジの共有で、全国の医師の安全ながん治療をサポート―。九州大学病院は、国内医師の三人に一人に相当する医師10万人以上が参加する医師専用コミュニティサイト「MedPeer(メドピア)」(https://medpeer.jp/)を運営するメドピア株式会社(東京都渋谷区、石見 陽代表取締役社長)と連携し、九州大病院が取りまとめる免疫チェックポイント阻害剤(新型がん治療薬)を安全に使用するための副作用対応策に関する情報を、「メドピア」内で医師会員向けに配信することを、5月1日に開始した。

「メドピア」内専用ページのイメージ

具体的には、「メドピア」内に専用ページを開設し、九大病院が作成する副作用対策ガイドラインや患者向けの副作用確認シートを提供すると同時に、作成に携わる医師や薬剤師による解説動画を九大病院の協力のもとで作成。「メドピア」の医師会員が参照できるようになった。

 

症例少ない病院でも 安全な薬使用が可能に

オプジーボ(一般名「ニボルマブ」)やキイトルーダ(一般名「ペムプロリズマブ」)に代表される新型がん治療薬は、患者自身の免疫機能に働きかける画期的な治療法と一部患者への高い治療効果で注目を集めている。

一方、従来のがん治療薬とは異なる作用機序であるため、これまでのがん治療薬では想定できなかった副作用が発生しており、既存の副作用対応策だけでは不十分であるという課題が出ている。

そこで、新型がん治療薬を使用した症例実績を数多く持つ九大病院では、呼吸器科の中西洋一教授を中心に複数の診療科・職種横断で連携した「免疫チェックポイント阻害薬適正使用委員会(通称「チームiCI」)」を設立し、新型がん治療薬に対する実践的な副作用の対応策を取りまとめている。

今回の連携によって、九大病院のチームiCIにおける先進的な取り組みを「メドピア」のサイト内で公開し、全国の医師が参照できるようにすることで、新型がん治療薬の症例が少ない病院でも医師がより安全に薬を使用できるように支援することとしている。


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