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2017年10月23日 日本の4施設が新たに「世界かんがい施設遺産」に

10月10日にメキシコ・メキシコシティーで行われた国際かんがい排水委員会(ICID)の第68回国際執行理事会で、新たに「世界かんがい施設遺産」に登録される施設が発表された。今回は、ICID日本国内委員会が候補として申請していた青森県弘前市、つがる市、藤崎町、板柳町、鶴田町に跨る「土淵堰」、栃木県那須塩原市の「那須疏水」、愛知県豊橋市、豊川市、新城市に広がる「松原用水・牟呂用水」、和歌山県橋本市、かつらぎ町、紀の川市、岩出市を通る「小田井用水路」を含めた5ヵ国13施設が登録されることとなった。

ICID(International Commission on Irrigation and Drainage)は、かんがい排水にかかる科学的・技術的知見により、食料や繊維の供給を世界規模で強化することを目的とした自発的非営利・非政府国際機関。1950年に設立され、現在は76の国・地域が加盟しており、各国では国内委員会を設置している。日本は1951年から加盟している。毎年国際執行理事会を開催しているほか、3年ごとに総会、地域会議、世界かんがいフォーラムを開催している。

「世界かんがい施設遺産」は、このICIDが歴史的なかんがい施設を認定・登録する制度で、かんがいの歴史・発展を明らかにして理解醸成を図るとともに、かんがい施設の適切な保全に資することを目的としている。

建設から100年以上経過した、かんがいを主目的とするダム、ため池等の貯水施設、堰、分水施設、水路、排水施設、古い水車などを対象としており、「かんがい農業の画期的な発展、農業発展、食料増産、農家の経済状況改善に資するもの」、「構想、設計、施工、規模等が当時としては先進的なもの、卓越した技術であったもの」、「設計、建設における環境配慮の模範となるもの」など、9項目の基準を1つ以上満たすことを要件としている。

また、この制度は平成26年度に創設されたが、今回の登録施設も合わせると、総登録施設数は60施設となる。日本国内についてみると、平成26年に9施設、平成27年に4施設、平成28年に14施設が登録されており、今回登録された施設を合わせると、総数は31施設となる。

登録された施設については、かんがい施設の持続的な活用・保全方法の蓄積、研究者・一般市民への教育機会の提供、かんがい施設の維持管理に関する意識向上に寄与することや、かんがい施設を核とした地域づくりに活用されることが期待される。


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