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2017年1月23日 あっせん行為問題、大上段の糾弾には一抹の二の足

文部科学省元高等教育局長の早稲田大学への再就職が、内閣府の再就職等監視委員会から国家公務員法に違反すると指摘された。また、同委員会の調査に対して当初、文科省が虚偽の説明を行っていたことも判明した。一連の不祥事を受けて、前川喜平事務次官が20日付引責辞職し、後任には、省内ナンバー2ポストの戸谷一夫文部科学審議官が就任した。

この問題は、局長辞職から早稲田大教授就任(当時、20日付で辞職)までの期間が約2ヵ月間と著しく短かったことに端を発するもの。監視委に対して文科省は当初、国家公務員法で禁止されている「あっせん行為」の事実はないと話していたが、後日虚偽があることが確認されたという。

今回のあっせん行為は、確かに国家公務員法に抵触するものであるが、大上段に構えて〝けしからん〟と糾弾することについては、いささか二の足を踏む。

こうした公務員の不正問題は二通りのパターンがある。一つは当事者の私欲を満たすものであり、もう一つは長年にわたり行われて続けてきた慣例的なもの。前者は賄賂や物品の要求などで、許されるものではないが、後者は、そのポストに就いたら職務として行われなくてはならないもので、ある者が担当者の時に問題が発覚し、処分を受けるということは、その人の運が悪かったとしか言いようがない。

今回の事案を受け、綱紀粛正の徹底を図るのはもちろんだが、官民の交流がより進む方策を検討することが重要ではないかと思う。ある公務員を採用したい企業や機関などが、その者が在職時に略歴一つ手に入れることができないというのは、本来進めるべき官民交流にブレーキをかけている。平成20年年末に内閣府に設置された「官民人材交流センター」のさらなる充実強化も必要ではないか。前から感じていたが、同センターの存在感が無さ過ぎる。

一方で、文科省での不祥事発覚を受けて、鼻息が荒いのは民進党の蓮舫代表。すでに全ての省庁に調査を求めている。自身の国籍問題と比べて、ずいぶん対応が速い。まさか〝霞が関批判〟で政権を取ったかつての栄光の再来を夢見ているのだろうか。だとしたら、〝挫折も再び〟ですよ、蓮舫さん。官僚批判で政権を取っても、実力がないとうまくいかないことは、平成21年からの3年間で十分経験したでしょう。


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