2017年12月20日 尿検査でがんを特定、名古屋大ら 少量でも可能、早期発見を後押しへ

尿検査を行うことでがんを特定する技術を開発したと、名古屋大学や国立がん研究センターなどの研究チームが発表した。検査は1ミリリットルから可能で、特定できるがんの種類は、肺、膵臓、肝臓、前立腺、膀胱の5種類。がんの早期発見や治療に役立つとしている。研究の成果は、15日付の米科学誌に掲載された。

研究チームは、さまざまな疾病の兆候を指し示す細胞外小胞体内のマイクロRNAという物質に着目。

ただ、マイクロRNAはこれまで2000種類以上発見されていたものの、高速回転する遠心分離機を用いた従来の方法では、尿20ミリリットルから200から300種類しか発見できていなかった。

そこで今回は、酸化亜鉛で出来た微細なワイヤーを使用。その結果、尿1ミリリットルで1000種類以上のマイクロRNAを発見することに成功した。

解析したところ、健康な人と各がん患者でそれぞれ特有のマイクロRNAが増減していることがわかった。


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