農林水産省は、「平成29年果樹及び茶栽培面積(7月15日現在)」を公表した。それによると、みかん、りんご、茶の栽培面積は、それぞれ前年に比べて2%、1%、2%減少している。調査結果は、主に ▽食料・農業・農村基本計画における生産努力目標の策定と目標達成に向けた生産指導・達成状況検証のための資料 ▽果樹農業振興基本方針における目標栽培面積の策定と目標達成に向けた生産指導・達成状況検証のための資料 ▽畑作物共済事業における共済基準収量算定のための資料 ― に利活用される。
この調査は、果樹、茶の栽培面積の現状と動向を明らかにするもので、作物統計調査の面積調査として実施されている。今回から調査範囲が全国から主産県に変更されており、6年ごとに全国調査を実施することとされた。
主産県については、調査対象作物ごとに、平成28年の全国の栽培面積のおおむね80%を占めるまでの上位都道府県ごとに、①果樹については果樹共済事業を実施する都道府県、②茶については、茶に係る畑作物共済事業、強い農業づくり交付金による茶に係る事業を実施する都道府県 ― を加えた都道府県としている。
今回は主産県調査年であり、果樹については622団体、茶については74団体に対して調査が行われた。回収数は、果樹が603団体、茶が72団体で、回収率はそれぞれ96.9%、97.3%となっている。
調査結果の概要
果樹の主な品目別の栽培面積は、みかんが4万2800ヘクタール、その他かんきつ類が2万6000ヘクタール、りんごが3万8100ヘクタール、日本なしが1万2100ヘクタール、西洋なしが1550ヘクタール、かきが2万300ヘクタール、びわが1270ヘクタール、ももが1万400ヘクタール、すももが3000ヘクタール、おうとうが4700ヘクタール、うめが1万5900ヘクタール、ぶどうが1万8000ヘクタール、くりが1万9300ヘクタール、パインアップルが542ヘクタール、キウイフルーツが2100ヘクタールとなった。
前年と比較すると、みかんは1000ヘクタール(2%)、その他かんきつ類は300ヘクタール(1%)、りんごは200ヘクタール(1%)、日本なしは400ヘクタール(3%)、西洋なしは20ヘクタール(1%)、かきは600ヘクタール(3%)、びわは90ヘクタール(7%)、ももは100ヘクタール(1%)、すももは10ヘクタール(同水準)、おうとうは40ヘクタール(1%)、うめは500ヘクタール(3%)、くりは500ヘクタール(3%)、キウイフルーツは30ヘクタール(1%)減少している。パインアップルは2ヘクタール増加しており、ぶどうは前年と同様の面積だった。
茶栽培面積は4万2400ヘクタールとなった。前年比では700ヘクタール(2%)減少している。