WHILL株式会社が13日、パーソナルモビリティ「WHILL」の新型モデル「WHILL Model C」を発表した。同日から予約販売を受け付け、6月にも出荷を始める。介護保険を通じたレンタルも、6月以降に順次スタートさせる予定。
スリムになったボディが目を引く。重さを従来の「Model A」から約55%軽くしたほか、工具などの要らない簡単な操作で本体を3つに分解できるようにした。車載性や収納性を高めて利便性を向上させる狙いだ。価格も大幅に引き下げている。
独自に開発した小回りのきく前輪や手元のコントローラーなど、「WHILL」ならではの走行性能は継承。デザインに対するこだわりも健在だ。バッテリーは取り外し可能な設計に変えた。5時間の充電で約16km走行し、約1000回繰り返して使うことができるという。
カラーバリエーションも増やした。既存のホワイトとグレーにブラック、ブルー、ピンク、 ゴールドの4種類を加えている。新たな標準装備として、ワイヤレスでロックできるスマートキーとショッピングバスケットを追加した。
このほか、急な坂道で注意を促す音声が流れる機能など安全対策の充実も図っている。電動車いすとしては日本初となる3G通信モジュールも搭載。システムを制御するプログラムのアップデートを遠隔で行うほか、オプションとして離れた場所から機体の情報を確認するサービスも提供する。スマートフォンをリモコンとして使うためのアプリは、秋以降にAndroid版も出す。
価格は「Model A」の半額以下の45万円(非課税)。手の届く層を広げてさらなる普及につなげたい考えだ。同社は高齢化や運転免許を返納する人の増加などで、パーソナルモビリティの果たす役割がさらに大きくなっていくと説明。担当者は、「皆様から寄せられた要望をできるだけ反映させた。多くの方に乗っていただきたい」と話している。