介護給付費の動向などを明らかにする厚生労働省の統計の最新データで、足元のデイサービスの事業所数が分かった。
今年4月審査分で全国に4万3018事業所。前年同月から361事業所減り、2年連続の減少となった。この10年は概ね横ばいで推移しているが、今年は減少幅がやや大きくなっている。
特に地域密着型通所介護の減少が著しい。今年で8年連続。少しずつ減っていく傾向が長く続いている。ピークだった2016年と比べると、実に22.4%(5331事業所)も少なくなった。
介護報酬改定など国の施策の影響が大きい。サービスが飽和状態に近づき、事業所の新規開設が容易でない地域もある。
一方で、通常規模型・大規模型の事業所数は一貫して増えている。今年はその伸び幅が小さく、デイサービス全体の事業所数がやや大きく減る結果となった。
◆ デイの費用額、4年ぶり増加
厚労省の最新の統計では、デイサービスの足元の費用額も明らかになった。
※ 費用額=介護保険の給付費に利用者負担額や公費負担額などをあわせたもの。
通所介護と地域密着型通所介護の昨年度の費用額は、1兆7329億円。前年度から2.6%(445億円)増え、初めて1.7兆円を超えた。
デイサービスの費用額はコロナ禍で減少傾向が続いていたが、昨年度は4年ぶりに増加に転じた。