聞き書き甲子園実行委員会(農林水産省・文部科学省・環境省・(公社)国土緑化推進機構・NPO法人共存の森ネットワーク)は現在、第23回「聞き書き甲子園」に参加する高校生を募集している。この取組は、全国の高校生が、森や川、海とともに生きる知恵や技を持つ「名人」を訪ね、一対一で聞き書きし、その成果を発信するもの。また、第24回の開催に向け取組に賛同し協力する市町村を公募している。
「名人」を訪ねて一対一で「聞き書き」
「聞き書き」とは、話し手の言葉を一字一句全て書き起こしたのち、一つの文章にまとめる手法。
農山漁村における過疎化が進み、暮らしに必要なものを森や川、海から得て暮らしていくための知恵や技術が失われつつあるなか、全国から選ばれた高校生が、森や川、海とともに生きる知恵や技を持つ「名人」を訪ね、一対一で「聞き書き」し、その成果を発信する活動が、毎年「聞き書き甲子園」として実施されている。
参加する高校生は、「名人」との世代を超えた交流を通して森や川、海からの豊かな恵みや、そこに暮らす人々の営み、地域の伝統・文化などについて学び、その成果をフォーラム(成果発表会)や作品集、インターネットを通じて発信していく。
平成14年からスタートしたこの取組には、これまで約2000人の高校生が参加し、高校卒業後は大学生や社会人となって、農山漁村へI・Uターンし活躍する卒業生もいる。
参加高校生・協力市町村を公募
現在、23回目の「聞き書き甲子園」開催にあたり、参加高校生の募集が行われている。参加資格は、高等学校等(定時制、通信制の高等学校、高等専修学校、特別支援学校(盲学校、ろう学校、養護学校)、フリースクールの高等部等に在籍する生徒も含む)に在籍する生徒。募集期間は6月24日まで、ホームページの申込専用フォームと郵送にて申し込みを受け付けている。
また、第24回の開催に向けた協力市町村の公募も行われている。公募対象は市町村(地域)としており、複数の市町村連盟での申請や、市町村を窓口として地域団体(地域自治組織、市民活動団体、事業協同組合等)が実質的な主体となり申請することも可能としている。選定された市町村(地域)は、来年1月末までに「名人」推薦要領に基づき、林業、水産業、工芸等に携わり、自然に関わる仕事をしてきた「名人」原則6~8名の推薦書を提出することとなる。公募期間は9月5日までで、郵送とメールで申請を受け付けている。