2024年3月18日 大学の無償化、若者の半数が賛成 日本財団が意識調査、教育への支出求める声多数

日本財団が17歳から19歳を対象に行った意識調査(18歳調査)によると、「大学の無償化」に若者の6割以上が賛成していることが明らかとなった。教育に対する公財政支出割合の増加を求める声も男性が5割弱、女性も4割弱から寄せられている。教育費を賄うために減らすべき政府支出としては、年金や国際協力経費、防衛経費を上げる声が聞かれている。

日本財団では、若者を対象とした意識調査を、コロナ対応やウクライナ情勢、新NISAなどその時々の注目トピックを踏まえて、これまで数次にわたり行っている。61回目となる今回の調査は、「教育」をテーマに、ハイティーンの生の声を聞いた。

一般政府総支出に占める初等教育から高等教育への公財政支出割合は、OECD(経済協力開発機構)平均10.6%であるのに対して、わが国は7.8%。こうした状況に対して、男性の5割弱、女性の4割弱が支出を「増やすべき」と回答。OECD平均程度の「10%まで増やすべき」としたのは、男性29.2%、女性26.5%で、男性の16.3%、女性の9.5%が現状比ほぼ倍増となる15%まで増やすべきとした。「現状の水準を維持すべき」との回答は、男性12.6%、女性9.9%で、「現状よりも減らすべき」との回答も、男性5.3%、女性1.9%でみられた。

調査では、「総支出の15%以上まで増やすべき」「OECD程度まで増やすべき」との回答者に、教育支出を追加で確保する方法を、「国の出費を減らす」と「国の収入を増やす」の二つの視点から尋ねた。

出費を減らす項目では、「年金関連」(全体29.6%)、「国際協力関連」(28.1%)、「防衛関連」(21.8%)が多く、収入を増やす項目としては、「法人税」(23.0%)が多く、2割を超えた。

また、令和2年4月から金銭面で困難な世帯の子どもの高等教育修学を支援する「高等教育の修学支援新制度」、いわゆる〝大学の無償化〟が開始したことに関しても質問。大学無償化に対しては、男性は全体の6割以上、女性は5割以上が「賛成」と回答した。

 

教育支出を確保方法の回答割合【表の見方】上から全体、男性、女性

 


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