医師専用のコミュニティサイトを運営するメドピア株式会社は16日、会員に対して行った「ジェンダーギャップに関する調査」の結果を公表した。職場のジェンダーギャップについて、5年前との比較を尋ねたところ、「変わらない」と答えた人が65.9%に上った。「良くなった」や「少し良くなった」という答えも33.4%おり、一定数は格差の是正を実感していた。なお、「悪くなった」と「少し悪くなった」と答えた人は0.7%にとどまった。
調査は先月の12日から14日にかけて実施。有効回答数は1006人だった。
こどもがいる医師に対し、「産休や育休は取得したか」と質問。女性は「取得した」が80.9%、「取得していない」が19.1%だったのに対し、男性は「取得した」が13.6%、「取得していない」が86.4%と、男女で大きな差が生じていた。ただし、男性の回答を年代ごとにみると、50代以上では6.6%だった「取得した」の割合が、40代以下では23.3%と大きく伸びていた。
さらに、調査では「今後、子どもが生まれた場合、配偶者やパートナーに育休を取ってほしいか」と質問。その結果、女性は約7割(68.8%)、男性は8割以上(83.0%)が「取得してもらいたい」と答えている。
結果を受け、調査を行ったメドピアは、「国内の女性医師の割合は増加傾向にあるものの、職場のジェンダーギャップは変わらないという意見が多くみられた。一方で、育休取得率は男女差があるものの、若年層では取得割合が多くなっており取り組みが進んでいることが推測できる」と説明。また、男女ともパートナーへの育休取得を望む声が多いことから、「医療機関でも子ども家庭庁が主導する『企業主導型ベビーシッター利用者支援事業』など、子育て世代への支援策の拡充や認知拡大が求められている」と述べている。