コンタクトレンズ提供企業であるジョンソン・エンド・ジョンソン(株)が行った調査によると、小中高校の養護学校教諭6割以上が、児童生徒が近視進行による将来の眼疾患や失明リスクへの危機感を持っていることが明らかとなった。教師がこのような懸念を感じていると答えたのは、2年連続。
調査は10月10日の目の愛護デー関連事業として、ジョンソン・エンド・ジョンソンが行っているもの。同社はコンタクトレンズブランド「アキュビュー」を展開している。子どもたちのデジタルデバイスの使用状況や目の健康を取り巻く環境について、学校で保健指導を行っている全国の小中高校の養護教諭を対象にアンケート調査を行った。
今回のアンケート調査では、養護教諭の8割が「生徒の近視が増えたと感じる」と回答。さらに、6割は「近視進行による将来の眼疾患や失明リスクについて危機感を持っている」と答えた。近視進行による眼疾患や失明リスクは、2年連続で6割以上が危機感を持っているという結果となった。
また、「学校でのデジタル端末の使用」に関しては、7割以上が「使用環境への配慮を行っている」と回答したのに対して、「健康上の指導ができている」との回答は約4割に留まった。こちらも昨年と同様の傾向となった。
「目の健康や禁止について学校で十分な指導の機会があるか」という問いに対しては、半数以上が「十分な指導の機会がない」と答えた。「デジタル端末使用時の生徒指導に対する悩みがある」と答えた養護教諭も半数以上と、目の健康への指導について多くの養護教諭が悩みを持つ実態が明らかとなった。
デジタルデバイス使用の注意点を例示
同社では、今回のアンケートでデジタルデバイス使用の指導に悩む養護教諭の実態が明らかになったことから、学校・自宅でのデジタルデバイス使用時の注意点を示した。
学校での照明の適切な調整やカーテン使用、画面に反射防止フィルタ使用‐などを提唱。「30分に1回20秒以上目を休ませる」ことや、机・いすの高さ確認、正しい姿勢の徹底などを提言している。
また自宅では、①スマホの反射防止フィルタ活用や②部屋の照明チェック、③本や画面との距離30センチ以上キープといった注意点を例示。「就学前1時間のスマホの使用を控えよう」「デジタルデバイスの使う時間の長さを意識しよう」、さらに、「外で体を動かすことも目の健康につながる」といったことをアドバイスしている。