2016年の日本人の市区町村間移動者数は488万967人で2年ぶりに減少したことが、総務省の住民基本台帳移動報告平成28年(2016年)結果で明らかになった。日本人移動者の内訳をみると、都道府県間移動者数は227万5331人で2年ぶりの減少、都道府県内移動者数は260万5636人で2年ぶりの減少となっている。
都道府県間移動者数を年齢5歳階級別にみると、20~24歳で45万1761人と最も多く、次いで25~29歳が40万5583人、30~34歳が30万206人などとなっている。前年に比べて増加しているのは3区分で、15~19歳で1392人(1.1%)、20~24歳で496人(0.1%)、90歳以上で364人(4.9%)の順となった。一方、最も減少しているのは25~29歳で1万3515人(3.2%)の減少であった。
転入者数を都道府県別にみると、東京都への転入者が41万344人で最も多く、次いで神奈川県が20万5368人となり、ほかに埼玉県、大阪府、千葉県と愛知県の4府県が10万人台となっている。これら6都府県の転入者数の合計は118万4979件となり、転入者総数の52.1%を占めた。
前年と比べると、北海道で960人(2.0%)の増加、福井県で29人(0.3%)の増加となった以外はすべて減少となった。転入者が最も減少しているのは東京都で1万2640人の減少、次いで神奈川県、大阪府などとなっている。
都道府県別にみた転出者数では、東京都からの転出者数が33万9267人で最も多く、次いで神奈川県(19万3312人)、大阪府、埼玉県、千葉県と愛知県の5府県が10万人大であった。これら6都府県からの転出者数の合計は105万9052人で、転出者総数の46.5%を占めている。
前年と比べると、熊本県が945人(3.0%)の増加、福島県が740人(2.4%)の増加、石川県が110人(0.6%)の増加となった以外はすべて減少となった。最も減少しているのは千葉県で5779人(4.4%)の減少、次いで東京都、埼玉県、神奈川県、福岡県などとなっている。
3大都市圏の転入・転出超過数をみると、東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県と千葉県)は11万7868人の転入超過、名古屋圏(愛知県、岐阜県と三重県)は2363人、大阪圏(大阪府、兵庫県、京都府と奈良県)は9335人の転出超過となり、名古屋圏と大阪圏は4年連続の転出超過となった。この結果、3大都市圏全体では10万6170人の転入超過となり、前年に比べ2743人の減少と4年ぶりに減少した。
2016年12月31日現在の全国1719市町村についてみると、転入超過となっているのは424市町村で、転入超過数は東京都特別区部が5万8207人と最も多く、次いで大阪府大阪市が9474人、北海道札幌市が9137人などとなっている。
一方、転出超過となっているのは1295市町村で、転出超過数は福岡県北九州市が2623人で最も多く、次いで長崎県長崎市が1547人、熊本県熊本市が1540人などとなっている。
2016年の1年間の外国人を含む市区町村間の移動者数は525万1717人で、前年より13万2836人(2.5%)減少した。