厚生労働省が今月に公表した「人生の最終段階の医療・ケアに関する意識調査」の結果では、人生会議を「よく知っている」と答えた介護支援専門員は全体の半数未満にとどまると報告されている。
医師、看護師でも5割に達しておらず、その普及・浸透が十分に進んでいない実態が改めて浮き彫りになっている。
この調査は1992年度からおよそ5年ごとに、これまで6回にわたって行われてきたもの。今回は昨年11月から今年1月にかけて実施された。対象は20歳以上の一般人、医師、看護師、ケアマネジャーでおよそ8500人から回答を得ている。
それによると、人生会議について「よく知っている」 と答えたケアマネの割合は47.5%。逆に「聞いたことはあるがよく知らない」は40.6%、「知らない」は11.5%で、これを合わせると52.1%にのぼった。
医師と看護師をみても、「よく知っている」と答えたのはそれぞれ45.9%、45.8%のみ。両者とも「聞いたことはあるがよく知らない」、「知らない」が5割を超えていた。
厚労省は公式サイトで、人生会議を次のように説明している。
「もしもの時のために、あなたが望む医療やケアについて前もって考え、家族や医療・ケアチームなどと繰り返し話し合い、共有する取り組みのこと」
従来はACP(アドバンス・ケア・プランニング)などと呼んでいたが、2018年に「人生会議」という呼称を採用。その普及・浸透を図ってきた経緯がある。