2023年6月15日 老健の稼働率を上げる入退所管理クラウド 業務効率化やデータ化、営業強化などトータルサポート

介護施設の経営を後押しする予約管理システムを展開する「ペースノート(PACENOTE)」は、老健に最適化したサービスの提供を6月から新たに開始する。

手書きで作成している施設も多い入退所表を完全デジタル化、クラウド化する。

複数人での入力・確認を可能としてスケジュール共有を簡単にするほか、その時々の入所人数や稼働率、空床数、在宅復帰率などを自動で集計・表示。運営の現状を可視化し、例えば稼働率が低下した原因などを容易に分析できるようにすることで、施設長や相談員らの判断を下支えする。

日々の営業を省力化する機能も用意した。医療・介護現場の業務実態に合わせる形で設計。空床をリアルタイムに計算し、周辺の病院や居宅介護支援事業所などへワンクリックでFAXできるようにしている。

「煩雑なベッドマネジメントや指標計算の負担をできるだけ減らすこと、老健の稼働率を実際に引き上げることを強く意識して作った」

ペースノートの野尻智洋取締役はこう説明する。「老健は稼働率の維持・向上が難しくなっているが、入所ニーズは決して小さくない。稼働率の向上は施設の経営を助けるだけでなく、入所を希望している入院中、または在宅の要介護者やその家族にとっても大きなメリットがある」と話した。

 

◆ 有力な営業先を自動でリスト化

紙の入退所表にも利便性はあるが、部屋移動も含めて急な変更があればその都度書き直す手間が生じる。現状や課題をデータにして〝見える化〟しにくいところなど弱点も多い。ペースノートはそれらを克服するためのツールだ。

直感的な操作で入力できるのはもちろん、利用者の入所元の割合や在宅復帰した人の傾向なども自動でタイムリーに提示される。これにより例えば、「うちは◯◯病院からの入所が少ない」「特定の居宅に偏っている」など施策の方向性も見えてくる。

厚生労働省のデータベースから有力な営業先を検索できる機能も便利だ。退院後に老健へ入所した患者数やショートステイの活用実績、物理的な距離などの情報から、アプローチを強化すべきターゲット病院を自動でリスト化してくれる。

画像:ペースノート提供


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