農林水産省では、1日当たりの野菜摂取量の平均値280g程度を目標値である350gに近づけることを目的として、「野菜を食べようプロジェクト」を実施している。この取組の一環として、「漬物」で野菜の消費拡大を図るための取組を実施することとした。
日本の伝統的な食文化の一つである「漬物」を通じた野菜の消費拡大
野菜の1日1人当たりの平均摂取量(令和元年)は280.5gで、「健康日本21(第二次)」(厚生労働省策定)で目標とする350gに達しておらず、野菜摂取量の増加が課題となっている。
このため、農水省では、令和2年12月から「野菜を食べようプロジェクト」を実施しており、この目的に賛同する企業・団体等の「野菜サポーター」とともに野菜の消費拡大に取り組んでいる。
今回、「野菜を食べようプロジェクト」の一環として、特に若い世代で消費離れが進んでいることや、今年で「和食;日本人の伝統的な食文化」のユネスコ無形文化遺産登録10周年を迎えることから、改めて日本の伝統的な食文化の一つである「漬物」を通じた野菜の消費拡大に向けた取組を実施することとした。
具体的な取組として、①「漬物で野菜を食べよう!」チラシによる情報発信 ②「漬物グランプリ2023」(主催:全日本漬物協同組合連合会)の農林水産大臣賞の授与 ③「野菜の日(8月31日)」Webシンポジウムの開催 ― を行うとしている。
さらに、今後様々な取組を企画し、漬物を通じた野菜の消費拡大を推進していくとしている。
― 情報発信や表彰、シンポジウム ―
〔「漬物で野菜を食べよう!」チラシによる情報発信〕
野菜摂取量の目標(350g)に対する摂取量平均(280g程度)の差が70gであることから、生野菜換算で70gに相当する分を分かり易く写真で各種漬物を掲載した「漬物で野菜を食べよう!」のチラシを作成し、当チラシを用いて政府や漬物業者等による各種イベント、流通・小売・外食店等を通じた消費拡大の取組において、情報発信を行うとしている。
〔「漬物グランプリ2023」の農林水産大臣賞の授与〕
4月29日に開催された「漬物グランプリ2023」の表彰式で、審査項目(「彩り」、「素材の性質」、「味覚」、「安全性」、「販売価格」)による審査を踏まえ、特に優秀なレシピに対して農林水産大臣賞を授与し表彰した。
〔「野菜の日」Webシンポジウムの開催〕
「野菜の日(8月31日)」に、最新データに基づいた漬物の効能等について基調講演を行うとともに、時代にマッチした漬物の生産や、食生活の中での新たな取り入れ方等について多様な関係者と意見交換し理解を深めるためのWebシンポジウムを開催する。