国内での現代アートの持続的発展を目指し、国際的な評価を高めるための取り組みを推進してきた文化庁アートプラットフォーム事業の5か年の成果を振り返りながら、わが国のアート振興を展望するシンポジウム「日本のアート振興のこれから:5カ年を振り返り今後を考える」が、2月23日午後2時から国立新美術館講堂とオンラインライブ配信で開催される。
平成30年度(2018年度)から5か年計画で始まった同事業は、来年度から継続的な事業として、国立美術館に引き継がれる。
シンポジウムは2部構成で、第1部では、この5年間推進してきたワークショップ、国際シンポジウム、ウェビナー、翻訳事業、全国美術館収蔵品データベース「SHOUZO」など、日本におけるアート振興のための基盤を整備する数々のプロジェクトを振り返る。事業の運営委員会「日本現代アート委員会」の委員が登壇し、来年度以降の活動も含め、今後期待されるアート振興策、美術館政策などについて議論する。
第2部は、今年3月にベルギーのルーヴェン・ユニバーシティ・プレスからの出版が予定されている『美術の日本近現代史:制度・言説・造型』から光田由里氏、そして『肉体のアナーキズム:1960年代・日本美術におけるパフォーマンスの地下水脈』の黒ダライ児氏を招き、日本美術が海外に紹介される際の課題や、今後の日本・アジア美術研究に期待することなどについて掘り下げる。