今年4月27日に通知した「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について(通知)」(4文科初第375号)の趣旨の周知に努めている文部科学省は、その一環として、これまで多く寄せられてきた質問及びその回答を、Q&Aとしてまとめ、同省HPに掲載した。
同通知に関しては、「本通知の趣旨は何か。交流及び共同学習の時間を制限することは、インクルーシブの理念に逆行し、障害のある子供の排除につながるのではないか」、「学びの場は保護者が決めるものではないのか。市教委は、保護者の意向に反する就学先決定を行うことはできるのか」など多くの質問が寄せられている。
Q&Aでは、これらの質問に対し、「本通知は、特別支援学級で半分以上学ぶ必要のない児童生徒については、通常の学級に変更することを促すとともに、特別支援学級在籍者の範囲を、そこでの授業が半分以上必要な子供に限ること等を目的としたもので、むしろインクルーシブを推進するものです」、「障害のある児童生徒の学びの場は、障害の状態、教育的ニーズ、学校や地域の状況や専門家の意見等を総合的に勘案し、本人及び保護者の意向を最大限尊重して市区町村教育委員会が判断します。なお、障害のない児童生徒については、保護者等の意向にかかわらず、通常の学級に在籍して学ぶこととなります」などと回答している。