2022年10月18日 【早稲田大】ZEHがレジリエンスにメリット 夏季停電時でZEH在宅避難が可能か検証

早稲田大学と旭化成ホームズの研究グループは、新たに建設した実験用ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)で、熱中症リスクの少ない在宅避難の実現可能性を検証した。外皮の「断熱」性能などの向上、高効率機器などによる「省エネ」、太陽光発電などの「創エネ」の三つによって、年間のエネルギー消費量の収支がゼロになる(使うエネルギーと創るエネルギーが同じ)ことを目指した住宅である「ZEH」。太陽光発電4.62kW、蓄電池5.6kWhを導入したZEH実験住宅では、夏季停電時でエアコン・照明・換気・テレビ・冷蔵庫・携帯の充電の使用、ヒートポンプ給湯器の昼間運転による給湯が可能であり、住宅避難の実現可能性を明らかにした。

ZEHはエネルギー消費が少なく自家発電可能なことから、停電への対策としても有効であると注目されているが、既往研究の多くは数値計算に基づくものであった。研究グループでは、今回の研究成果が、特にレジリエンス(強靭性)に関するZEHのメリットとして周知されることにより、ZEHの普及促進に貢献できるとしている。

この研究を行ったのは、早稲田大大学院創造理工学研究科建築学専攻修士課程2年生の天田 侃汰(かんた)さん、同理工学術院総合研究所次席研究員の金 ジョンミンさん、同理工学術院教授の田辺新一さんと旭化成ホームズ㈱(所在:東京都千代田区)らのグループ。

この研究成果は、エルゼビア社発行の国際学術誌『Energy and Buildings』に10月15日発行号に掲載された。


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