研究成果を実用化に結びつけるためには、成果を知的財産権により保護することが不可欠。日本医療研究開発機構(AMED)は、将来医療研究の最前線を担う大学・大学院等の学生に、研究成果の実用化の重要性を理解し、実用化に必要な知的財産戦略の理解を深めてもらうために、「医療系学生向け知的財産教材」を作成、AMEDウェブサイトで提供している。
この教材は、大学・大学院等の教育機関での授業や、研究機関等での組織内研修等の教材として利用することができる。教材には、基礎編の二つの資料と、応用編の七つの資料が含まれている。
基礎編は①医学・医療と知的財産、②知的財産制度‐応用編は⑴研究開発プロセスと知的財産、⑵実用化を目指した研究計画、⑶医療分野の研究と契約、⑷医療分野の研究と特許制度、⑸医療分野の研究と事業化戦略、⑸医療機器開発での産学連携、⑹ライセンス契約‐に関する資料を見ることができる。
各資料には学習の目的や、数問の理解度確認テストが含まれており、そのまま授業等で使える形式となっている。これらの資料を通じて、学生が研究を始める際に注意すべき点などを整理して理解できることが期待される。