■ポイント□
〇経営学部生が全国の理容室有志と共同で「SDGs Barbers」認定の仕組みを構築
〇認定店限定で販売するSDGsに配慮した頭皮・頭髪向け化粧水を共同開発
〇理容業界でのSDGs推進に貢献し、理容室に新たな客層を呼び込む
近畿大学経営学部キャリア・マネジメント学科の中谷常二教授ゼミが、社会にやさしい理容室を認定する「SDGs Barbers」の仕組みを全国の理容室有志とともに構築した。また、認定店限定で販売する、SDGsに配慮した頭皮・頭髪向け化粧水「CareL-ケアル-」を共同開発した。
社会的な課題解決に対する意識が高い全国約30店の理容室有志(SDGs Barbers実行委員会)から、近畿大中谷ゼミに協力依頼があり、昨年6月に社会にやさしい理容室を認定する「SDGs Barbers」の仕組み作りがスタートした。
中谷ゼミの学生17人が参加し、実際に理容室を訪問するなどして、SDGsにつながる理容室の取り組みを調査。街の理容室が無理なく実行でき、かつ社会的に有意義であるSDGs目標に関連した29の取り組みを抽出した。
この29項目の実施に賛同し、基準をクリアした理容室を「SDGs Barbers」と認定することで、比較的に小規模経営が多い理容室でも積極的にSDGsに取り組むきっかけとなることを目指す。
「SDGs Barbers」に認定された理容室では、認定店限定のヘアケア商品の販売や、共通のキャンペーンを展開することなどを検討しており、第一弾としてSDGsに配慮したパウチパック型の頭皮・頭髪向け化粧水「CareL-ケアル-」を開発した。中谷ゼミの学生も開発に協力しており、女子大生100人を対象に調査した〝中年男性の魅力を感じる香り〟を商品に採用した。
この認定を通じて、理容業界でのSDGs推進に貢献するとともに、理容室にSDGsなどに対する意識の高い新たな客層を呼び込む効果が期待される。