■ポイント□
〇東大阪キャンパス内の10ヵ所に傘のシェアリングサービス「アイカサ」を導入
〇年間約500本以上ある拾得物の傘を削減し、SDGsやカーボンニュートラルに貢献
〇学生サービスの充実を図るとともに、学生の環境問題への意識向上を図る
近畿大学(大阪府東大阪市)は、学生サービスの充実とプラスチックごみ削減によるSDGsへの貢献を目的として、10月1日から、㈱Nature Innovation Group(東京都渋谷区)が提供する傘のシェアリングサービス「アイカサ」を東大阪キャンパスに導入する。
わが国では年間約8000万本のビニール傘が消費されている。消費量は世界1位であるといわれており、使い捨てられるビニール傘は環境問題に大きな影響を及ぼしている。近畿大でも、年間約500本もの傘が落とし物として届くが、落とし主に返却されるのはそのうち4分の1程度で、ほとんどが保管期間を過ぎ、廃棄処分されている。
今回、近畿大が導入する「アイカサ」は、平成30年(2018年)にサービスを開始した国内初の傘のシェアリングサービスで、全国13都道府県に1100スポットを設置し、約35万人が利用者登録をしている。
ここ数年増加傾向にある突発的な雨の際も、わざわざ購入することなく、手ごろな価格で壊れにくい丈夫な傘を借りることができる。また、元の場所ではなく、別のアイカサスポットでも返却できることが大きな特徴。例えば、キャンパス内で傘を借り、最寄り駅である近鉄奈良線八戸ノ里駅のアイカサスポットで返却することができる。
東大阪キャンパスでのサービス導入により、安易に使い捨て傘を購入することがなくなり、廃棄処分となる傘が削減されることで、SDGsの三つのゴール(11.住み続けられるまちづくりを、12.つくる責任つかう責任、13.気候変動に具体的な対策を)の達成や、カーボンニュートラルの社会の実現に貢献することが期待される。