名古屋市立大学病院は、同大学法人とシスメックス(株)との共同研究を実施するため国産初の手術支援ロボットシステム「hinotori™(ヒノトリ)サージカルロボットシステム」を導入し、9月9日に1例目の手術「ロボット支援下前立腺全摘除術」を実施した。
同病院ではこれまで低侵襲手術センターが中心となり、専門性を持ったスタッフが患者に正確でやさしい手術治療を提供するため、積極的な低侵襲手術に取り組んできた。現在、米国の手術支援ロボットシステムである Da Vinci(ダ・ヴィンチ)を2台稼働(令和3年度は年569例の実績)している。
今後も内視鏡手術に対する需要が高まることが予想される中で、今回のhinotori™の導入により、地域の中核的医療機関としてより多くの患者さんに対して低侵襲手術を提供できるようになる。
hinotori™を使用した手術は、現在、泌尿器科領域で薬事承認がされているが、消化器外科領域、婦人科領域の手術も薬事承認を受けるため、㈱メディカロイドより申請中で、承認後は、同病院でも当該症例の積極的な実施も目指す。
また、大学病院としてhinotori™を活用した若手医師の育成、手術データの活用や遠隔指導/遠隔トレーニング等の研究も積極的に行い、優秀な医療人の育成と研究成果による医学の発展へも貢献する構えだ。