順天堂大学と愛媛マンダリンパイレーツ(愛媛県民球団㈱、本社:愛媛県松山市)は、選手の投球障害予防と競技力向上のためのコンディショニング方法の確立を目指し、独立リーグとして初めて研究協力協定を締結した。
四国4県を活動地域とするプロ野球独立リーグである四国アイランドリーグplus。愛媛マンダリンパイレーツを含め現在4球団が加盟しており、同リーグでは、日本プロ野球(NPB)球団とも数多くの交流戦が行われるとともに、NPBを目指す選手のレベルアップが図られている。
愛媛マンダリンパイレーツでも、NPBを目指す選手の競技力向上や育成を球団理念のひとつとして掲げており、これまで同球団では、監督・コーチ・トレーナー主導で選手育成などを行ってきたが、医学的・科学的なサポートという点で課題があった。
順天堂大は、強みである「スポーツ」と「医学」分野の有機的な連携をさらに強化し、スポーツ健康医科学の新しい視点のもと、社会課題の解決に向けた活動の加速を目指すべく、 昨年4月に「スポーツ健康医科学推進機構(JASMS、鈴木大地機構長)」を設置。スポーツ医科学の強みを活かした〝競技力向上〟にも注力しており、野球ではNPB球団と連携した取り組み実績も有している。
協定締結により、順天堂大スポーツ健康医科学推進機構(JASMS)統括のもと、愛媛マンダリンパイレーツの選手を対象とした研究を進めることで、同球団での選手の投球障害を中心としたけが予防や競技力向上のためのコンディショニングサポートを実施することとなった。
また、プロジェクトの実施により、同球団では一人でも多くのNPB選手を輩出できるようさらなる環境の整備を目指す。
順天堂大医学部スポーツ医学研究室・スポーツ健康科学部スポーツ医学(運動器系)研究室の高澤祐治教授・窪田敦之准教授が、愛媛マンダリンパイレーツの選手を対象に投球ウェアラブルデバイスを用いた投球動作の調査・分析・フィードバックを実施。
定期的な連絡会の実施やデータ共有、意見交換を通して、選手の投球障害予防と競技力向上に最適な年間を通じたコンディショニング方法の確立を目指す。