文部科学省は、「教師の養成・採用・研修の一体的改革推進事業」の令和4年度1次公募を7月4日から行っている。1次公募では「新たな社会に求められる資質能力を有する教師の養成に資する先導的な教職科目の開発」「英語教師を目指す学生を対象とした海外留学を含む教員養成プログラムの開発」「児童生徒性暴力等の防止等に関する理解を深めるための手法の開発に関する研究」の3テーマについて募集する。公募期間は7月27日まで。
文科省では、新たな知識や技術の活用により社会が加速度的に大きく変化する中、わが国が将来に向けて更に発展し、繁栄を維持していくためには、様々な分野で活躍できる質の高い人材育成が不可欠。こうした人材育成の中核を担うのが学校教育であり、中でも教育の直接の担い手である教師の資質能力を向上させることは最も重要と指摘。
教師が備えるべき資質能力としては、これまでも繰り返し提言されてきた不易の資質能力に加え、自律的に学ぶ姿勢を持ち、時代の変化や自らのキャリアステージを応じて求められる資質能力を生涯にわたって高めていくことのできる力や、多様な専門性を持つ人材と効果的に連携・分担し、組織的・協働的に諸課題の解決に取り組む力などを備えることなどが求められている。
このため、教師が自ら学び続ける強い意志を備え、これらの資質能力を教職生涯にわたって向上させていくことができるよう、大学、教育委員会、民間教育事業者等へ委託を行い、Society5.0時代に求められる資質・能力を有する教師の育成に資する先導的な教職科目の開発、教師の採用に関する近年の課題への対応や教職の魅力向上に関する取組、学校教育を取り巻く環境の変化に応じた効果的な育成・研修等の教師の養成・採用・研修を通じた一体的な改革に資する取組を推進することとしている。