スーパーコンピュータ「富岳」を活用した創薬DXを目指す一般社団法人ライフインテリジェンスコンソーシアム(LINC)の研究課題「「富岳」を基軸とした創薬DXプラットフォームの構築」が、「富岳」Society5.0推進利用課題として採択された。
「富岳」は、わが国の科学技術の発展、産業競争力の強化に資するための最先端の研究基盤として、令和3年3月に共用を開始した。共用開始後は、一般・産業利用課題をはじめとする幅広い課題で活用されており、成果創出に向けて様々な取組を進めている。昨年からはSociety5.0の実現に資する成果を「富岳」を用いて早期に創出するため、産学官の連携の取組を重視した「富岳」Society5.0推進利用課題の公募を開始した。
採択されたLINCの研究課題は、従来長い期間をかけて行われてきた創薬フローについて、これを自動化・効率化するハイパフォーマンス・コンピューティング/AI技術を「富岳」に実装することで、創薬の研究開発に利活用できる創薬DXプラットフォームの構築を目指すもの。
また、そのために必要となる大規模な創薬知識データベースを構築し、製薬企業等への提供も目指す。将来的には、このプラットフォームが商用クラウド上でサービス化され、医薬品開発の効率化、創薬分野における国際競争力の強化などにつながることが期待される。
文部科学省では、引き続き、「富岳」の着実な運用を通して、産学の多様な分野のユーザが「富岳」を活用し、Society5.0の実現に資する成果が創出されるよう、取組を進めていく方針。