文部科学省は、令和4年度4年度「次世代の学校・教育現場を見据えた先端技術・教育データの利活用推進事業」の公募を7月8日まで実施している。GIGAスクール構想による「1人1台端末」の活用が進む中、目指すべき次世代の学校・教育現場等を見据えた上で、教育の質の向上を図るとともに、新たな政策課題に対応するため、教育現場で活用し得る先端技術や教育データを効果的に利活用するための実証等を行うもの。
事業では、初中教育が抱えている効果的なカリキュラムマネジメントの実施や校務の効率化などの重要課題に対し、AR・VR・センシング技術などといった先端技術や教育データを効果的に利活用することによって改善・解決を図る取組について、教育現場と企業・研究機関等との協働による実証を実施し、課題ごとに好事例の創出やその整理を行う。
その際、先端技術や教育データの利活用に必要なコストと得られる成果及び成果の横展開方策について分析を行うとともに、利活用にあたっての自治体内・学校内の体制の在り方についても併せて分析・検証を行う。
実証における留意点として文科省は、1)中教審答申においては、ICTはこれからの学校教育に必要不可欠なものであり、基盤的なツールとして最大限活用していく必要があるが、その活用自体が目的でないことに留意が必要である旨が示されており、本事業においても、先端技術や教育データの活用自体が目的でないこと、2)単に特定の技術等を導入・運用することに止まらず、ある課題に対して、先端技術や教育データを複合的に利活用することによって、その課題を解決・改善するにあたっての最適な組み合わせや、導入に際しての工夫などを検証すること―をあげている。