慶應義塾大学アート・センター主催「2022年度アート・アーカイヴ資料展ⅩⅩⅡ 疱瘡譚〜生んだもとの生命からすでに切りはなされてあるを」展が、7月4日から29日に三田キャンパス南別館1階の同センターで開催される。
暗黒舞踏の創始者である土方巽(1928-1986)は、秋田県に生まれた。1959年〈禁色〉を発表後、1968年〈土方巽と日本人‐肉体の叛乱〉を演出・振付・出演。暴力性とエロチシズムとユーモアにあふれ、聖性にまで昇華された舞台となった。
今年は土方巽の舞踏の代表作<疱瘡譚>公演から50年。土方巽は、1972年に「東北歌舞伎」と銘打って、長期公演《四季のための二十七晩》で5作品を発表した。同展では最初の作品<疱瘡譚>の記録映像をはじめ、貴重な関係資料と土方巽アーカイヴの活動成果を展示する。
<疱瘡譚>で舞踏の革新を図り、世界のダンス史に新たな1ページを印した土方巽の舞踏と思想を検証しつつ、このメモリアル年にあらためて〝舞踏とは何か〟を問いかける。