■ポイント□
○学内での事務手続におけるすべての決裁や申請等をオンライン化し、押印を廃止
○業務効率化によって働き方改革をさらに推進し、学生の利便性向上を図る
○ニューノーマル時代での新たな教育環境の構築をめざし、あらゆる面でDXを推進
近畿大学は、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進を全学的課題としており、学内での事務手続のペーパーレス化に順次取り組んできた。未だにオンライン化できていなかった一部の決裁書や申請書等をすべて洗い出し、この4月に、事務手続の完全ペーパーレス化を実現した。ペーパーレス化に伴い押印も廃止することで、業務効率の向上を図り、教職員の働き方改革を推進するとともに、学生の利便性向上を目指す。
近畿大では、電子決裁や電子契約、オンライン証明書発行、メッセージプラットフォーム「Slack」の導入など、DX推進のためのシステムやツールを積極的に導入し、事務手続のペーパーレス化を推進してきた。
一方で、出張、物品調達、会計などの手続に関する一部の決裁・申請、学生の欠席届や追試験申込書、住所変更届などは紙の申請書で運用しており、オンライン化できていなかった。そこで、紙の運用が残っている手続を洗い出し、オンライン化することで、すべての学内事務手続の完全ペーパーレス化を実現した。
今春開設した情報学部では、校舎入り口に設置した受付システムや、Slackを活用した問合せ受付など、学生対応窓口を廃止した。オンラインによる学生対応の充実を図ることで、学生の利便性向上だけでなく、DXリテラシーを高めるという狙いもある。
同大では今後も、ニューノーマル時代における新たな教育環境の構築をめざし、あらゆる面でDXを推進する方針だ。
退学届など学籍異動に関する申請書については、その提出時が学生と直接会い面談等を行う貴重なコミュニケーションの機会となるため、あえて紙の申請書を残すという判断をした。
<今回ペーパーレス化したもの(一部抜粋)>
・印刷製本等申請書
・物品購入申請書
・支出決裁書
・出張許可願
・行事許可願 他
※ 一部システムの都合により対応できない場合は除く。