■ポイント□
○今年は「スタートアップ創出元年」、機運高まる
○ファイナンスや法律など起業に必要な基礎知識学ぶ
○経済学部以外の学生も受講可
慶應義塾大学とKPMGコンサルティング㈱(本社:東京都千代田区)は、慶應義塾大三田キャンパスで「スタートアップとビジネスイノベーション」について学ぶ寄附講座を4月8日に開講した。
AI(人工知能)やIoT、フィンテック、ビックデータなどをキーワードとした最新テクノロジーの進展を受け、米国を中心に世界各国でテクノロジー・スタートアップが数多く誕生するなか、日本でも大学発のスタートアップをはじめとした若手の起業家の増加はみられるものの、世界と比較して少ないと言われている。
このようななか、岸田総理大臣が今年を起業家育成の「スタートアップ創出元年」と位置づけたほか、経団連でも「スタートアップ躍進ビジョン」を発表するなど、日本発の世界的スタートアップ誕生に向けた機運が高まっている。
このような背景を踏まえ、慶應義塾大とKPMGコンサルティングは、社会課題と最新テクノロジーの視点からイノベーションが求められる背景や実現に向けた仕組みや、起業には必要な知識ではありながら日本の教育カリキュラムの中では学ぶ機会の少ないアカウンティングやファイナンス、法律など起業に必要な基礎知識などを学ぶ「スタートアップとビジネスイノベーション」講座を開設した。
講座では、KPMGコンサルのビジネスイノベーションユニットに所属するプロフェッショナルを中心に、起業家などの外部講師を招き、AIやIoT、ブロックチェーンなど、最新のテクノロジーの動向や、それらを活かして起業した国内外の事例をはじめ、起業の際の留意点などについて、実例を交えながらの講義を行う。
講義は慶應義塾大経済学部での開講となるが、より幅広い学生が身に着けるべき領域と位置づけ、他学部・他研究科の学生も受講可能としている。