2022年3月9日 【近畿大】今春「情報学部」を開設 学部長に久夛良木氏を招く

 

近畿大学は、今年4月に同大としては15番目の学部として、「情報学部」を東大阪キャンパスに開設する。Society5.0の実現に向けて第4次産業革命(IoT、ビッグデータ、AI等の技術革新)が進展するなか、社会から強く求められているAI活用やデータ分析、サイバーセキュリティ対策などを扱う先端IT人材の育成を目指す。同大が新学部を開設するのは、平成28年(2016年)の国際学部以来6年ぶりとなる。家庭用ゲーム機「プレーステーション2」を開発し、世界のエンタテインメントに革新を起こした久夛良木(くたらぎ) 健氏を学部長に迎えるなど、「実学教育」を実践する。

同学部の新設に伴い、「i‐CORE」「On Demand Salon」「esports Arena」など、特色ある施設を備えた情報学部棟が完成した。各建物の概要は次のとおり。

■i‐CORE(アイコア):高性能のプロジェクターを設置した、壁面4面が大画面スクリーンとなるデジタルコンテンツ空間。学生のプログラミングによる作品を展示するだけでなく、研究発表の場としても活用することで、プレゼンテーション技術を身につける。映像コンテンツなどの編集システムも導入し、デジタルネイティブ世代の学生と共に成長・進化していく施設。

■On Demand Salon(オンデマンドサロン):多様な授業形態に対応可能な、学生が自由に利用できるスペース。情報学部では、文科省が定める上限の60単位までメディア授業を取り入れる。リアル空間とサイバー空間をフル活用して、時間に縛られない効率的な学びを促進。地元・東大阪市の企業と連携して、お洒落で居心地が良い空間となっている。

■esports Arena(イースポーツアリーナ):急激に成長しているeスポーツ業界。大学の教育研究を通じて優秀な人材を育成する拠点として、eスポーツ施設を設置した。全学生が利用できるこの施設では、プレイヤーとして技術・知識を身につけることだけでなく、最新の照明・音響・配信機器を完備しているため、イベントの企画運営などを通じて、eスポーツ関連のさまざまな技術・知識を身につけることができる。また、外部団体が施設をレンタルして大会やイベントを開催することも可能。

■壁なし研究エリア:大学の研究室といえば、個室で隣の研究室が何をしているかわからないというイメージを刷新したいと考え、物理的な垣根(壁)を取り除いた研究エリアを設けた。学部生や大学院生、教員などさまざまな人が好きな時間に好きな場所で研究に取り組み、近くの人と自然にディスカッションが生まれるような空間を創出する。また、自然光を多く取り入れる構造となっており、研究に没頭してもリフレッシュしやすい環境となっている。

■その他:上記以外にも七色に光るカメレオンフィルムを多用した、理系のイメージを払拭するようなスポットを作った。また、情報学部らしいデジタル技術を取り入れ、受付システムを導入し、窓口がない事務室を設置。事務相談の完全オンライン化を目指して、SlackやZoomといったツールを効果的に活用し、学生が相談しやすい環境を整備している。


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