新型コロナウイルス感染症陽性者搬送用車内には仕切り壁が設置してあり、しかもエアコンによってドライバー側は与圧されていることから、感染リスクは低いとされる。しかし、実際の車内の気流を可視化したことがないため、どのようになるのかは不明であった。
そこで東北大学流体研究所教授らは、新型コロナ陽性者搬送車内の気流を可視化。エアコンの外気導入を使用した与圧の効果で、後部座席(陽性者座席)からの気流の流れ込みを完全にシャットアウトしていることを確認した。
一方で、ドライバー側で窓開け喚起を行うと、与圧効果を減少させ、危険が増すことを確認した。
この検証は、仙台市保健所の依頼により、東北大流体科学研の太田信教授、高奈秀匡准教授らにより実施された。
気流を可視化することで車内の気流状態を把握し、自治体が運用するドライバー向けの移送運行業務のマニュアルや動画コンテンツ作成に反映した。