2022年2月2日 【東北大】コロナパンデミックの長期化で増えるストレス 不満は物質面から精神面に移行

新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる日常生活の変化は長期間に及んでいるが、長期的な心理的影響については明らかにされていない。こうした現状を受けて、東北大学病院・肢体不自由リハビリテーション学分野の奧山純子助教、同大災害科学国際研究所の門廻充侍助教らと指定国立大災害科学世界トップレベル研究拠点のグループは、2020年5月25日(日本で初めて新型コロナ感染者が報告された131日後)と昨年9月26日(610日後)に、それぞれ224名と220名に対するWebアンケート調査を行った。

「ストレスを感じる」と答えた人は、この2時点で76%から97%に増加。一方、外出やスポーツ・運動の頻度について、「減少した」と答えた人の割合は変わらなかった。「新型コロナウイルスの影響で困っていることがあればお聞かせください」という自由回答式の質問では、収入やマスクについてあげる人が多いと同時に、「人と会う機会が減る」「ストレスがたまる」という精神的なものについて答える人が多かった。長期的な生活変容を及ぼす状態下では、当初は物質面でストレスを感じていたのが、長期的には精神面でストレスを感じていることが明らかとなった。

現在の世界各国を席巻しているオミクロン株の出現により、今後も生活変容を強いられるなかで、ストレス軽減のための心理的ケアの重要性が明らかになった。この研究成果は、1月30日にJournal of Disaster Research 誌に掲載された。


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